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シェールガスは魔法のつえか 天然ガスシフト、冷静に戦略を 編集委員 松尾博

 東南アジアやオーストラリアから日本への輸送は一週間程度であるのに対し、米国東海岸からは30日近くかかる。工事の遅延や航行規制でパナマ運河を通れなければ、地中海からスエズ運河を経由することになる。さらに日数がかかり、調達コストの上昇要因となる。

 拡張後の運河の航行基準は、パナマ運河当局が今後公表する見通し。拡張しても容量20万立方メートル超級の大型輸送船は通れない。海運関係者によると、球形のタンクを載せたモス型と呼ばれる輸送船は、先方の視界が悪く、運河通過で規制を受ける可能性があるという。立方形タンクを載せたメンブレン方式の輸送船は欧州や韓国で使われるのに対し、モス型は日本の造船会社が得意とし、日本の電力・ガス会社が多く利用している。