沈みゆく巨大船団、地デジ

すごい洞察力の方の記事を見つけました。
この方の他のエントリー(iPod税のこととか)もかなり勉強になりますね。(^^;


http://fr-toen.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_de73.html

 そして、アナログが停波されること自体はそれなりに浸透してきたのではないかと思うが、かなりの出費が必要となることを考えると、国民の中には地デジに対する出費をためらっている層もかなりいると思われる。実際のところ、アナログ停波まで4年を切ったにもかかわらず、以下のような層がそれぞれどれくらいいるのかがさっぱり分からないのだ。

(1)既にテレビをデジタル対応のものに買い換え、UHFアンテナもあり、地上デジタル放送対応を済ませている層
(2)テレビをデジタル対応のものに買い換えたが、UHFアンテナがなく、地上アナログ放送を見続けている層
(3)テレビを買い換えるつもりはあるが、様子を見ている層
(4)デジタルチューナーで対応するつもりで、様子を見ている層
(5)テレビもチューナも買い足す気はなく、アナログを停波とともにテレビを見るのを止めるつもりの層


あと3年で、世帯普及率が30%しかないのに、一体、こういう層が何世帯づつ あるのか、全く分かってない、分かろうとしない、総務省、政府、国には、あきれてしまう。。


こう考えてくると、どうしても、今後地デジ移行のための混乱は増えこそすれ、減ることはなく、今のままアナログ停波を断行すると、駆け込み対応で混乱した上に、テレビが見られなくなる家庭が多く残るという事態を招くだけではないかと思われて仕方がない。結局地上デジタル放送そのものが見限られることにもなりかねない。(別にテレビを見られなくとも人は死なないが、このような事態を招くことは明らかに放送政策としては間違っているであろう。)

そうなんですよ。
そういう風に、混乱になるのがわかりきっているのに、「2011年で全国一斉に終わります。」なんて、眠たいことをいっている場合じゃないでしょ。


場当たり的に、チューナーを5000円にしろといってみたり、コピワンを、ダビング10にするとかいってみたり、全然実現できないことを答申している時間があったら、上記に書いたような調査を行わないと行けないんですよ。

 以前から、官製大プロジェクトの問題はつとに指摘されてきたところ(池田信夫氏の記事参照)であるが、その錚々たる歴史の中に地デジの名が刻まれるのは時間の問題であると私には思われる。その足を引っ張ったのは明らかにコピーワンス問題であり、私は、4年と経たないうちに、あらゆる放送に暗号化とコピー制御をかけるという壮大な実験に失敗した国として、日本は世界放送政策史上にその名を残すことになる気がしてならない。

世界的に、汚点が残ってもいいですから、一刻も早く、B-CASと、コピワンを廃止してください。。

そして、勇気ある ”アナログ放送終了の延期” を決めてください。